Kartin Lab

アスペルガーとハスキーとガーデナーが織りなすB型な日々

認知症その2

昨日は別々の関係者からとても良く似た不穏な情報を与えられ

ぶち切れた勢いでブログを書いてしまったように思う

だから、もう一度冷静に分析し直すことにした

 

認知症は認知ができないのであって、記憶力が低下したボケとは違う

 

「私は誰? ここは何処?」

それが分からないならボケてるじゃんと、イコールで結ぶのは違うらしい

 

見ている情報が脳に伝わらない

妄想の中にいるのではなくて

見えているけれど、その情報を処理できない

知らない国で、知らない言語で話しかけられても、私の不安は解決しない

知らない言語を処理する能力はない、それと似ている

 

見慣れた自分の家なのに

そこが自分の家であると確認するための根拠となる情報が入ってこない

変なものが見えているわけではないらしい

(叔母の場合はパーキンソンによるせん妄があるのでちょっと違うようです)

 

要するに、情報経路に立ちはだかる、断層のズレって感じなのだろうか?

 

f:id:reikoshiratori:20200809153159j:plain

タモリさんの好物でもある

 

例えばベッドに寝ている

このベッドは私の部屋ベッド?

それとも病院のベッド?

デイサービスのベッド?

 

私達はそれをどうやって認識しているのでしょう?

周囲の景色?

会話の内容?

時系列?

 

買い物していて⇒転んで⇒親切な人に手を貸していただいて⇒でも立てなくて⇒救急車が来て⇒病院に運ばれて⇒検査をして⇒骨折していて⇒入院になった

 

ということは、これは病院のベッド

 

 

カーテンで仕切られていて

酸素ボンベが置いてあって

看護婦さんがいて

白衣のお医者さんがいて

消毒液の匂いがして

私の名前が書かれたプレートが貼られている

 

ということは、これは病院のベッド

 

 

○○さん、聞こえますか?

聞こえたら瞬きしてみてください

どこか痛いところはありませんか?

声は出せますか?

脈に異常はありませんね

熱もありませんね

あー、起き上がってはダメですよ

しばらく安静が必要ですからね

 

ということは、これは病院のベッド

 

案外たくさんの情報を処理して自分の居る空間を認知している

 

これらの情報が処理できないと、自分の居る場所を特定できないから不安になる

当たり前すぎること

 

私にも経験がある

とある施設へ避難したときのこと

 

何処へ行くのか説明されないまま車に乗せられ1時間半

道路標識を追い、自分がどこへ向かうのか必死で確かめた

ところが途中で知らない地名ばかりになって確かめようがなくなった

その時の半端じゃない不安

 

目的地に到着し、建物の屋上へ上がった

周囲の景色を眺めると、良く知った有名な建物が見えた

その時の安堵

 

もしその建物がビルの谷間で周囲の景色が見えなかったら

ずっと不安の中で暮らす羽目になったはず

 

空間認知ができないとは、そういうことなのだろう

だから、安定していれば今までに経験したことのある事務手続き等は

問題なく処理できる

10万円の給付金も貰える

弟の葬儀の後、お悔みハンドブックなるものを読んで必要な手続きを確認すれば

姪の私が手続きに必要な書類を隠し持っていることもバレてしまう

 

だけど、何かの拍子に断層がドーンとずれると

空間や時系列が乱れてどこかへワープしてしまう

 

お悔みハンドブックを手に、亡くなった弟に電話を掛けたり

私のことが自分の姉に見えてきたりする

 

私、80歳じゃないんだけどなぁと思っていると

叔母も私も40歳くらいに若返っていて

その当時の会話が始まる

私の知らない姉妹二人だけの秘密だって聞けてしまうかもしれない

 

だけど、私の知らない話になり、会話がかみ合わなくなると再び不安になったり

秘密の会話を期待しながら話していると、再びドーンと断層がズレて元に戻ったりする

 

そういう状態の人を何も分からない子供のように扱うのはマズい

ゆっくり、はっきりと話しかける必要はあるけれど

相手が大人であることを忘れてはいけない

そこんところを忘れれると、手痛いしっぺ返しがあるに違いない

 

印鑑登録カードの隠し場所を教えてくれないとかね・・・(;^_^A

 

 

叔母のせん妄というパーキンソン病の症状は厄介だけど

実は大切なことを教えてくれます

幻覚であることに違いはないけれど

壁中に虫がいるとか、そういうものが見えるのではない

心を映し出すような感じ

 

悪魔くん」と叔母が呼んでいた小さな子供

悪魔くんはとてもかわいい男の子で、悪さをすることはないから

そこに居ることを許可したそうです

悪魔でもいいからそこに居てほしい

独りでいることがそれくらい寂しかったのでしょうか

その子が、薬を飲み忘れ、病状が悪化したら、成長して怖い悪魔になったらしい

そのことをちゃんと叔母は覚えていて

悪魔くんはそれ以来登場しない

悪魔くんが妄想の産物であることが分かったからだろうか?

 

 

 

でも、亡くなった家族は相変わらず登場する

「夢だと思うんだけどね」

そう前置きしながらも亡くなった家族が居るのだと話す

戦後よりずっと狭い都営住宅に住んでいた家族を広いお家に迎えたかった

そのために叔母は頑張ったけど、間に合わなかった

そこはどうやっても譲れない彼女の強い思いだから

それを否定するようなことは、絶対にしてはいけないような気がしています

 

脳の中のことはまだまだ分からないことが多いから結論は出ないけど

物忘れの多くなる老化と、認知できなくなる認知症は似て非なるもの

そうはいっても、同時進行するわけだから

わざわざ、分けて考える必要もないのかもしれない

とはいえ、その不安は物忘れ以上であることは間違いない

物忘れはどちらかといえば、不安というより、恥ずかしい場合が多いですから

 

 

今週のお題「夏うた」

なんとな~く、脳裏に浮かんでリフレインし始めた歌があり、再びの投稿

森高千里だったかな? 「飲もお!」って歌詞の歌がありましたよね

夏の歌じゃないかもしれないけれど、そこから連想されるものは

やっぱりビールでしょ!

♬ジン、ジン、ジンというのもありましたね

彼女は酒造メーカーの回し者?

最近再びテレビでお目にかかるようになったけど、相変わらず美しい方ですね!

f:id:reikoshiratori:20200809153534j:plain

後片付けを心配せずに飲みたいなぁ