それ、誰のため？
「一人でノコノコ入ってきちゃったから・・・」
叔母を病院へ連れて行った日の医師の第一声がコレ ↑↑↑↑↑
口の悪い私でも耳を疑いました
パーキンソン病を患う叔母の容態が芳しくありません
始めは専門病院への通院に消極的だった老人ホームが一転
一日も早い受診を希望してくるほどです
そんなこと言われても、「顔つなぎ程度でいいからのんびり」って言ったじゃない！
私にも家庭があり、仕事があり、都合がある
叔母を中心に生活を回すことは出来ないので
急に方針転換されても対応が間に合いません
それでも精一杯の大至急で病院の予約を取り受診しに行きました
初診の時間枠は限られているので、案外都合を合わせるのは大変です
そうやってようやく漕ぎつけた受診日
予約の20分前には必ず受付をと何度も注意を受けたので
きっちり30分前に到着
しかし
受診できたのは予約の1時間半後でした
待つことは決して苦ではありませんが
パーキンソンの薬の持続時間が日に日に短くなっている
それが大問題で受診を決めた身としては困る
薬が切れたらどうなるか
ソフトバンクの受付に居る「ペッパー君」のバッテリーが切れた時
あるいは
糸の切れたマリオネット
タイムリミットがある中での受診なのでこちらもヒヤヒヤ💦
予約時間は11時
時計を見ると既に12時
叔母の様子がちとヤバい
だけど、ここで席を立つと、マーフィーの法則で必ず呼ばれる
かといって、もしもの時のために持参した薬を水なしでは服用できない
12時20分
叔母の目が閉じた
もう無理！
水を買うために売店へ
そして
至極当然のことのように、私が席を離れている間に叔母の順番は来た
私が戻ると事務員さんがキョロキョロ
間違いなく私を探している
急いで診察室へ向かうと
先程のセリフが飛び出した！
「一人でノコノコ入ってきちゃったから・・・」
患者本人が診察室に入って何が悪いのかまったく意味不明
その後もずっと私に向かって質問
私は急遽呼び出された親戚の一人にすぎず、経過については何も知らない
そのことを説明すると
「えーっ、そうなの？？？ 参ったなぁ・・・」
そういって頭を掻き出した
叔母の記憶はしっかりしている
新しいことを認知し、統合することが難しいだけ
AとBからCを推測できないってこと
だけど、医師は忙しいからチャッチャと話を聞きたい
スローモーションで話す年寄りから聞くのは時間の無駄なのだろう
そうこうしている間に診察室の丸椅子で叔母は眠りについてしまった
「コンセントを抜かれたロボットのように突如に動かなくなるから困っています」
「あぁホントだOFFになってる～！」
理解してもらえたことはありがたいけど、面白がってないでください
椅子から落ちる前に、薬を飲ませたいのに
医師の心無い言葉が続く
「これ以上どうしようもないんだよねぇ～」
確かに、これ以上薬の量を増やすことは得策ではないのでしょう
では、これから先、患者本人と介護をする人々はどうすればいいのか？
そこの説明が抜け落ちている
医師の頭の中では着々と対応策が練られていることは、私には見て取れる
けれど、目も合わせてもらえない叔母は不安の中にいる
体重30キロは生命の存続という意味でギリギリの状況
だから、食事の時間に起きて居られるようにする
これが最大公約数だよなと医師は考えている様子
そこをお願いしている私には、それが心無い言葉の端々から伝わる
でも、自由に外出することを望んでいる叔母には全く興味の湧かない話
外出するには体力、体力には食事だよねと
話を繋げていかないと叔母は理解しようとしない
とても面倒だけれど、それが信頼を得るために必要なのではないか？
患者と医師との間に信頼関係が無いと治療は上手くはいかないけど
もう、治すというより、時間を稼ぐという状況の老人との間に信頼は不要ってこと？
「レナードの朝」を地で行く叔母の様子が、見ていて苦しい今日この頃
タクシーの運転手には「老人ホーム＝高級姥捨て山」といわれるし
加えて
病院でのこの扱いに、苛立ちを覚えての帰宅でした
そんなわけで
帰り道「オレは回収しないでくれ」のおじいさんに会えて救われました
次回はあらかじめ水を持って病院に向かうことにします！
もしもに備え、薬を一回分だけ持参することには思い至ったのですが
まだまだ未熟者です
道端なので盗まれないようにカギを掛けてあります？？
季節ごとに自動で模様替えされるフレキシブル盆栽、皆さんも如何ですか？
公共のものであり、私の私物ではございませんでした、失礼 <(_ _)>
