車道楽の父との思い出
私は大人になるまで電車の乗り方を知らなかった
我が家はどこへ行くにも自動車移動
歩いて行ける距離だって、車道楽の父は必ず車を出した
一方、車に酔いやすい私は乗ったらすぐに眠りにつく
そして、サービスエリアでは排ガスを吸わないようにハンカチで口を覆う
もう一つの必殺技、それはカーラジオ!
お題はドライブと音楽だけど、車酔いには落語が一番
毒蝮三太夫の毒舌も効き目がある
子供電話相談室もよかったかな?
父の音楽の好みはムードミュージック
アンディウィリアムス
ペリーコモ
グレンミラー
レイモンドルフェーブル
音や匂いと結びついた記憶は強固で、決して錆びつくことはない
今でも街中で音楽が聞こえてくると
フワッとタイムスリップして、父とのドライブの思い出が蘇る
今現在、まったくドライブに興味のない私の中に眠る
ドライブと音楽の甘く切ない記憶
家族と過ごした短くも幸せな時間が、確かにそこにあった証し
ただの移動手段ではない、家族の記憶を乗せたドライブに
音楽は欠かせない
次は、子供たちを乗せて走ってみようか!